2016-10-11 短編小説 アフリカ 小説 蒸気船が船着き場につくと、大勢の乗客たちが、我先に降りていった。 その乗客に押し出されるように、男が降りてきた。 男が川岸を歩いていると、大きな丸太が、川に浮かんでいた。 「あれはワニだな。」 男が草原を歩いていると、大きな岩が、地面から突き出していた。 「あれはゾウだな。」 アフリカも、たいした事ないな。 男はつぶやいた。 その夜、男はライオンに襲われて死んだ。